品川区が、スタートアップの集積地「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を図るべく実施している「五反田バレーアクセラレーションプログラム」。合同会社DMM.comがプロデュースして実施するプログラムで、IT分野の製品・サービスを提供するシード・アーリーステージの事業者や個人事業主を対象として、2022年3月までの約6ヵ月間、事業計画や広報活動、会計・労務・法務、資金調達、事業会社との協業を生かす方法に関する研修や、五反田バレーの先輩起業家との交流会などを行います。また、プログラム受講期間中には、それぞれのビジネスプランに対してメンターによる個別アドバイスといった支援も提供されます。
今回は、2021年9月10日に開催された、同プログラムのKick-Offイベントの様子を紹介します。
19の多様な起業家の卵が、ピッチ形式で初対面
Kick-Offイベント当日、会場の大崎ブライトコアホールには、書類・面接審査を経て選ばれた、19事業者が参加。プログラムをプロデュースするDMM.com社によるオリエンテーションや講師紹介、品川区による支援メニュー紹介、連携パートナー企業からのあいさつ等に次いで、受講者である19事業者から1人ずつが壇上に出て、約3分のあいさつと事業紹介をピッチ形式で行いました。なかには3分でうまく収まり切れず、話が途中になってしまう人もいて、プレゼンテーションのよい練習にもなったようです。
受講者は、歯学科の大学生2人での起業もあれば、大学中退後にプログラミングを独習して日米でスタートアップの創業や参画を経て再度起業した人もいるなど、多様なバックボーンの持ち主たち。事業アイデアはすでに固まっており、すでにプロトタイピングやサービス開始ができている事業者が多く、顧客ニーズに合わせたブラッシュアップや事業のグロースを図る段階の事業者も見受けられました。
事業内容も、世界中どこからでも日本人医師に相談できる医療サービス、地図が苦手でも迷う・探すがなくなるスマートガイドサービス、室内や店内の人数を簡単に計測できるAIカメラ、カスタマイズできる音声認識AIをAPIとして提供するサービス、オルタナティブデータを活用した企業分析サービス、視聴の難しいオーディオ機器のサブスクサービスなど、さまざまな課題を解決するものが並びました。
その後は、少人数グループに分かれて連携パートナー企業との交流タイムが持たれ、スピーチでは語りつくせなかった事業への思いを熱く伝える姿が多数見られ、今後のプログラムを通しての成長を期待させるものとなりました。
今後、この参加事業者は、品川産業支援交流施設SHIPのオープンラウンジ利用ほか、パートナー企業8社によるさまざまな技術サポートなどの提供を受けることができ、事業計画や法務・コンプライアンス、資金調達・マーケティング・広報活動などの研修や、個別メンタリング、先輩スタートアップとの交流会などが予定されています。