【イベントレポート】「中小ものづくり企業の未来推進フォーラム」~DX・デジタル技術活用/新規事業の創出による新たな可能性を探り、新たな2事業もスタート~
開催日
2022年05月11日
会場
ハイブリット開催
参加費
無料
詳細
中小ものづくり企業を取り巻く環境の激変を受け、品川区では「DX・デジタル技術活用」と「新規事業の創出」の2つをテーマとしたイベント「中小ものづくり企業の未来推進フォーラム」を2022年5月11日に開催しました。2022年度より開始する、中小ものづくり企業を対象とした品川区の新たな事業の紹介も含め、その内容をレポートします。
遠藤 商業・ものづくり課長の挨拶によりフォーラムがスタート
「DX・デジタル技術活用」「スタートアップとの事業共創」の2事業を紹介
「中小ものづくり企業の未来推進フォーラム」は大崎ブライトコアホールで、オンライン/オフラインのハイブリッドで開催されました。13時からのプログラムは、東京大学大学院経済学研究科の柳川 範之 教授の基調講演「中小企業・地域経済にとってのDX」でスタート。昨今のデジタル化は大きな設備投資は必要なく、スマートフォンやタブレットの活用でもできるなど、中小企業にも取り組みやすいものになっており、必要性と資金力に応じたデジタル技術の導入が大事であることなどが伝えられました。
柳川教授の基調講演では中小企業にとって必要なDXのポイントを紹介
伊地知代表の基調講演ではオープンイノベーションを成功させるための方法論などを紹介
次いで、基調講演2として、2012年の設立以来、挑戦できる社会を目指してオープンイノベーションプラットフォームを運営してきた、Creww株式会社の代表取締役 伊地知 天 氏が登壇。「DX/事業創出のマクロ環境について」と題して、最新のマクロトレンドを伝えるとともに、デジタルを活用した生産性向上や事業創出におけるスタートアップとの協業事例も紹介されました。
そして、2022年度より開始する品川区の、中小ものづくり企業と対象とした2事業の説明が行われました。まず、「DX・デジタル技術活用推進事業」では、中小企業向けにセミナー・体験会やデジタル人材育成講座が開催され、また、DX・デジタル技術活用の相談窓口が新たに開設されています。
さらに導入資金支援として、製造現場のDX化に係る設備導入経費が最大300万円(対象経費2/3)と、事務作業等のデジタル化に係る設備導入経費が最大80万円(対象経費2/3)という助成金が紹介されました。
「しながわ新規事業創出(事業共創)プログラム」は、Creww株式会社が企画・運営を担う、品川区内のものづくり企業と全国のスタートアップとの協業を支援する約6ヶ月のプログラムです。自社単独では難しい新規事業創出や課題解決のために、革新的なアイデアや技術を持つスタートアップと出会うことができ、Creww社のサポートでプロセスを踏みながら実証実験を行えるというもの。さらに、その実証実験費用の一部が品川区よりサポートされるというメリットもあります(プログラム参加申し込みは、6月10日(金)まで)。
実際に同様のプログラムを活用した、静岡県浜松市の企業、朝日電装株式会社の事例も紹介され、会場の興味を引いていました。
会場ではデジタルツール体験会を実施
最後に、DX・デジタル技術活用に役立つデジタルツール紹介として、ファナック株式会社と三菱電機株式会社より製品紹介があり、オフライン参加者に対してはデジタルツール体験会が行われて、活発な質疑が交わされました。会場には、品川区の2事業に関する相談ブースも設置され、詳しい説明を求める姿も見られました。
各企業のブースでは参加者による活発な情報交換が行われました
各事業の詳細は下記をご覧ください。
DX・デジタル技術活用推進事業
https://www.mics.city.shinagawa.tokyo.jp/joseikin/seisansei/1730.html
しながわ新規事業創出(事業共創)プログラム
https://www.mics.city.shinagawa.tokyo.jp/shinagawabrand/2285.html
執筆者
取材ライター
久保田 かおる
インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。