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戦略的な広報・PRで、未来の顧客や社員を獲得&その領域で第一想起されるスタートアップを目指す!(五反田バレーアクセラレーションプログラム)

イベントレポート 2022.12.7

戦略的な広報・PRで、未来の顧客や社員を獲得&その領域で第一想起されるスタートアップを目指す!(五反田バレーアクセラレーションプログラム)

開催日

2022年11月17日

会場

西大井創業支援センター

参加費

詳細

品川区が、スタートアップの集積地「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を図るべく実施している「五反田バレーアクセラレーションプログラム2022」。株式会社ゼロワンブースターのプロデュースにより2023年3月までの約6ヵ月間にわたって進行中のプログラムから、2022年11月17日に開催された「研修③ スタートアップのための『広報・PR術』~いくら素晴らしいものを作っても、伝えなければ、ないのと同じ(byスティーブ・ジョブズ)~」の様子を紹介します。

新規性・社会性・話題性を意識した情報発信が、記者の目に留まるポイント

「五反田バレーアクセラレーションプログラム」3期目の今年は、6回の研修ごとに受講者同士がグループメンタリングで、シード期ならではの課題の共有・フィードバックを行っています。そこで、研修③もグループメンタリング・講演・交流会の3部構成で行われました。

冒頭では、今回の会場である西大井創業支援センター(愛称PORT2401)の施設説明が、センター長・チーフコミュニティマネージャーの野田賀一さんからされました。

アクセラレーションプログラム参加者には、プログラム期間中のコワーキングスペース無償利用が特典として付与されています(創業3年未満の方のみ)。

2022年2月に一部リニューアルオープンしたばかりのPORT2401は明るくオープンな造りで、交通の便も意外に良く、会員以外でも参加できる起業イベントを多数しているため、参加者の関心をひきつけていました。

次いで、3~4人ずつグループに分かれてのメンタリングに入りますが、回を重ねているため、会場ではプログラム開始前から会話も弾み、コミュニティの雰囲気が醸成されてきています。

改めて、このグループメンタリングの意義として、同じシード期の起業家同士で話し合うことで、刺激を受け、やる気が引き出される。1人で考えるとモヤモヤすることも、言葉にすることで課題が整理され、道が見えてくる。そうした効用があることが共有されました。

そしてグループごとに1人10分で、自己紹介と今回テーマである広報・PRについての意見、その理由を発言したのを受けて質問タイムを持ちます。

また、各自この後の講演で、どういうことを持ち帰りたいと期待しているかも共有しました。

その後、各グループから1人が代表して、話し合った内容を発表。スタートアップで知名度がないなか、いつからPRを始めるべきか、費用対効果はどうか、どういう層に向けたらよいかなど、課題が明確になったようでした。

休憩後に、株式会社シプード代表取締役の舩木 真由美氏が講師として登壇。

人気テレビ番組の制作や大手PR会社勤務を経て、楽天市場のPR担当として広報組織の立ち上げに参画。

訳あり品ブームを仕掛けた後、企業内の広報人材を育てるシプード社を創業。

いわゆるPR代行会社とは異なり、マネーフォワードなど、スタートアップから大手企業まで、約8年で150社以上の広報・PR担当者を育成しています。

そんな舩木氏が伝授する「スタートアップのための広報・PR術」は、広報・PRの新潮流の紹介から始まりました。

広報では社会に対して影響力の強いマスコミへの対応が重視されてきましたが、消費行動の変化から、昨今はWebやSNSでの認知獲得が重視されてきています。

また、週刊東洋経済11月19日号でPRが初めて巻頭特集で取り上げられたのを受け、今やPRがSNSや動画配信サイトを介して消費者へ直接つながる手段となり、PR TIMESやnoteなどのオウンドツールも発達。

新しいムーヴメントが起きているという話がありました。

そして、広報・PRを強化することのメリットとして、「ある分野における第一想起がとりやすくなる」「業界/地域理解が促進され、地位が向上する」の2点が挙げられました。前者の事例として、同社が取り組んだ「フィンテックといえばマネーフォワード」のイメージ戦略があります。

そもそも「フィンテック」という言葉を作り、記者にその概念を伝えて記事に取り上げてもらいながら、会社の知名度を浸透させたそう。

それにより、その分野の有識者と見なされ、公の場で専門家として扱われるようになるということで、新しい領域を扱うスタートアップには有効な広報戦略だといいます。

後者についても、スタートアップが切り拓く新たな領域自体が世の中に理解されることで、顧客候補やアライアンス先、求職者の関心を得やすくなるメリットがあるとのこと。

さらに、記者や番組制作者がどのようにしてニュースのネタを見つけているのか、実体験に基づくリアルな状況が示されました。

また、取り上げてもらうには新規性・社会性・話題性を意識して情報を発信すること。ネタの企画立案や記者との関係構築、記者向けの資料作成といったスキルが重要だというアドバイスなどがありました。

そして、データがあると取り上げられやすいため、マーケティング調査を行うのがお勧めで、最近は数万円の予算で可能、といった情報もあり、全体にスタートアップにとって目からうろこで役立つ情報が満載の講演でした。

プログラムの最後には交流会が持たれ、講師と名刺交換して自社へのアドバイスを求めたり、すっかり顔なじみになった参加者同士で情報交換や事業の進捗報告などが盛んに行われていました。

執筆者

取材ライター

久保田 かおる

インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。

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