品川区のスタートアップ&大手企業の交流イベントを開催!(五反田バレーアクセラレーションプログラム2022 パートナー企業交流会)
開催日
2022年11月08日
会場
品川産業支援交流施設SHIP
参加費
ー
詳細
品川区では、スタートアップの集積地としての「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を図るために、スタートアップや起業家の事業成長支援プログラム「五反田バレーアクセラレーションプログラム」を実施しています。
第3期を迎えた今回は、16のシード・アーリーステージの事業者が参加。2023年3月まで研修や交流会などのプログラムが進行中です。
また、本プログラムでは、プログラム参加者への特典提供などを通して事業成長をサポートする大手企業などが「パートナー企業」として参画しています。
そのなかで、今年度は初の取り組みとして「パートナー企業交流会」を企画しました。
今回は、2022年11月8日に品川産業支援交流施設SHIPにて開催された、その様子を紹介します。
CVCやオープンイノベーション担当者や起業家らがネットワーキング
2019年から開催する「五反田バレーアクセラレーションプログラム」ではスタートアップや起業家の事業成長を支援しており、今年度は特にグループメンタリングを強化して、起業家コミュニティの醸成に力を入れています。
そして、さらに品川区のスタートアップとパートナー企業をはじめとした大手企業の交流を深めていこうと、今回「パートナー企業交流会」を企画。
それぞれ5社ずつが参加して、和気藹々とした雰囲気のなかで開催されました。
参加企業は、スタートアップでは、五反田バレー会員企業のセーフィー、スマートショッピング、「五反田バレーアクセラレーションプログラム」一期生のFastLabel、シェルパ&カンパニー、西大井創業支援センター2401に入居中のプノントイ。
そして、一般社団法人五反田バレーより、代表理事の中村さんなどが参加。
大手企業では、「五反田バレーアクセラレーションプログラム」パートナー企業である東急、学研ホールディングス、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)のほか、オープンイノベーションの取り組みを進めている東芝、五反田に本社があるポーラの5社が参加しました。
司会を務めたのは、西大井創業支援センターの野田センター長。
開会に先立って、今回会場の品川産業支援交流施設SHIPを管理する一般財団法人品川ビジネスクラブの長江さんより、コワーキングスペースやオフィススペース、貸し会議室、工房を備えたSHIPの施設紹介がありました。
そして、品川区商業ものづくり課の小川課長補佐による開会のあいさつとして、「五反田バレーアクセラレーションプログラム」も毎回多数の応募があり、卒業生の資金調達の実績も上がっていること。そのなかで、パートナー企業同士のさらなる交流機会として、この会を企画したというお話がありました。
次いで、参加者全員が一言ずつ自己紹介をした後に、まず改めて、一般社団法人五反田バレーの活動について、代表理事の中村さんより紹介。
五反田バレーのスタートアップと何かしたいと思う企業とをつないだり、スタートアップ同士の勉強会やコミュニティを推進していることや、品川区内の商店街をスタートアップのサービスを通じて支援なども行っていることが伝えられました。
その後、大手企業が1社3分ほどで、オープンイノベーションやCVCの取り組みを紹介。
まず、東急からは大井町で運営するコミュニティカフェ「PARK COFFEE」などによる地域振興の取り組みを紹介。
学研ホールディングスからは、2021年に立ち上げたCVCの出資事例の紹介。
CTCでは、五反田で運営するイノベーションスペース「DEJIMA」を活用した、地域課題解決をテーマとしたパートナーのマッチングや、同拠点のVR化の取り組みなどを紹介。
東芝からは、エネルギーや社会インフラ、電子デバイス、ICTソリューション、データビジネスなどの多様な部門やグループ会社と外部のコラボレーションを促進する取り組みを紹介。
全国で3200店舗、3万人以上の個人事業主と化粧品ビジネスを展開するポーラでは、2021年にサステナビリティ推進室を開設。「We Care More」を掲げてSDGsを進めるなかで、地域活性や環境への取り組みで他社と共創を目指していることなどが示されました。
プログラムの後半は、スタートアップ各社が自社のサービスを紹介するとともに、協業可能性のあるポイントをアピール。
皮切りは五反田バレーを代表するスタートアップのセーフィーより、シェアNo.1のクラウドカメラの活用法や導入実績、各種小売店での販促施策のための実証実験事例などを紹介。
スマートショッピングからは、IoT測量計による棚卸や在庫管理、発注作業の自動化の実績と、さらにそのデータ活用の可能性が紹介されました。
AI開発で8割の工数を占める学習データづくりを支援するFastLabelは、前年度比40倍のアノテーション実績を解説。製造業で60代でも同社のツールで容易にAIのデータ作りができた事例などが紹介されました。
次のシェルパ&カンパニーは、ESG・サステナビリティ経営の情報開示支援事業を紹介。正式版をリリースしたばかりの情報管理ツールをアピールしました。
最後のプノントイは、農林業や里山保全の担い手の減少や相次ぐ木材・製剤工場の廃業といった背景を受け、森林・里山資源の価値や魅力を高め、その恵みを実感してもらえる商品ブランドを展開。ヒノキのかんな屑を使ったフラワーBOXなど、商品を回覧しながら発表を行いました。
その後は、軽食やアルコールも手にしながらの交流タイムが小一時間。あちらこちらで名声交換が行われ、相手を変えても会話が弾みます。参加者の誰もが交流を求める立場であり、さまざまな接点が生まれた会となりました。
執筆者
取材ライター
久保田 かおる
インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。