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投資家の興味を一気に惹きつける「Why you、Why now、Why this」のプレゼンが、資金調達を成功に導く!(五反田バレーアクセラレーションプログラム)

イベントレポート 2023.1.20

投資家の興味を一気に惹きつける「Why you、Why now、Why this」のプレゼンが、資金調達を成功に導く!(五反田バレーアクセラレーションプログラム)

開催日

2022年12月15日

会場

SOIL(Shibuya Open Innovation Lab)

参加費

詳細

品川区が、スタートアップの集積地「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を図るべく実施している「五反田バレーアクセラレーションプログラム2022」。株式会社ゼロワンブースターのプロデュースで2023年3月までの約6ヵ月間にわたって進行中のプログラムから、2022年12月15日に開催された「研修④ シード~アーリー資金調達に向けて ―起業家が準備すべき投資家から見たポイント―」の様子を紹介します。

 

投資家とのアポイントや偶発的なチャンスに備え、プレゼン準備を万全に

今回の会場は、東急株式会社が渋谷駅徒歩1分の場所で運営する、社会実装に特化したオープンイノベーション施設「SOIL(Shibuya Open Innovation Lab)」です。スタートアップエコシステムの秘密基地としてVCやCVC、メディアにもイベント開催などで活用されるスペースであり、「五反田バレーアクセラレーションプログラム2022」では特典として、イベント等の開催支援が提供されています。そこでプログラムの冒頭では、SOIL運営担当者から施設説明が行われました。

そして「五反田バレーアクセラレーションプログラム」3期目の今年は、6回の研修ごとに受講者同士がグループメンタリングで、シード期ならではの課題の共有・フィードバックを行っています。そこで、研修④も講演・グループメンタリング・交流会の3部構成で行われました。

今回の講演のテーマは「シード~アーリー資金調達に向けて ―起業家が準備すべき投資家から見たポイント―」。講師は、株式会社ストライク イノベーション支援室アドバイザーの立山冬樹氏。自身は銀行からキャリアを開始し、ベンチャーへの投資や外部のファンドへの出資業務を経て、現在は同社でスタートアップのM&Aに従事されています。そうした投資家の立場から感じる、起業家にここをこそ聞きたいというポイントについて、レクチャーがありました。

まず、投資家とのコミュニケーションの場となる「ピッチ」は大体1時間のアポイントで行われ、30分で事業を説明し、30分で質疑応答。関心を持ってもらえればより詳細な話に進み、次回は決算書や事業計画書を元に話していくことになるといいます。

そこで注意すべきは、最初のつかみ。投資家は1日に何回も投資の相談を受けるので、うまく伝えて興味を引くことができないと、その先に進めないのです。

では、初めに何を伝えるべきか。それは「顧客は誰で、課題は何か」「その課題はあなたが解決すべきことか」「その事業やソリューションは課題の解決につながるか」といった内容で、起業家が必ず問いかけられる「Why you、Why now、Why this」というポイントだとのこと。

その先のステップとして、MVP(Minimum Viable Product:必要最小限の製品)の作成、PMF(Product Market Fit:製品が市場に適合している状態)の確認、そしてプロダクトのリリースなどと続いていきます。つまり、最初の「Why you、Why now、Why this」を伝えることがそれだけ重要なのです。

こうしたポイントをふまえ、実際にピッチトレーニングを3人1組で2ラウンド行いました。1人が投資家役になり、1人が事業を5分間で説明。それに対してフィードバックを行うという構成です。

こうして短時間にポイントを伝える難しさを全員が実感したところで、さらに短く、エレベーターに乗っている1分間くらいで事業プレゼンをする「エレベーターピッチ」の話に。実際にシリコンバレーなどでばったり多忙な投資家に出会ったときに、時間を取らずともエレベーターでの移動中に事業アイデアで魅了し、投資への興味を引き出す手法として知られています。

重要なのは、キーメッセージをシャープに伝えることということで、参加者から有志の2人がこれに挑戦しました。ポイントは、時計を見ずに1分間にまとめられるか。1人目のチャレンジャーは59秒でうまく終えられ、内容もコンパクトに整理されており、補足の質問にもきちんと答えられていました。講評では、おそらく普段から時間を計ってプレゼンの練習をしていたのだろうと高評価。もう1人も、2分近くかかってしまったものの、日頃から営業などで話し慣れているのか、明るいトーンが好印象だったという評価が得られました。

このように、急にプレゼンできる機会ができたときのために、ぜひ事業アイデアをスムーズに、つっかえたりせずに伝えられるよう、練習をしておくとよいというアドバイスで、講演は締めくくられました。

その後は休憩を挟んで、3~4人ずつグループに分かれてのメンタリングです。今回のテーマである「資金調達」をふまえて、ピッチの感想をシェアしたり、資金調達に関する悩みや課題感を共有するということで、1人4分ほど話し、6分ほどの質問タイムと合わせて10分のサイクルを全員分行います。

そうして各グループから1人が代表して、どのような話が出たかを発表。
たとえば、

・VCからは資金だけでなく、事業に対するアドバイスが得られるのも大きそう。

・資金調達の額をイメージするためにも、会社の切り盛りや今後の成長を考えていかねば。

・資金調達以外に融資なども選択肢として考えたい。クラウドファンディングも一種の資金調達として、検討してみたい。

・実際にVCやCVCと話を進めているが、技術について深く聞かれるので、特許は申請済みだが少し怖い気がする

・・・といった話がありました。

また、次回1月19日の研修⑤は「資金調達のための1Dayピッチ講座」で、ピッチのポイントをワークショップ形式で学ぶ予定のため、今回のプログラムも参考にして、ピッチ資料の作成が宿題となりました。

プログラムの最後には交流会が持たれ、回を重ねて関係もだいぶ深まった参加者同士で、事業の進捗報告などがざっくばらんに行われていました。3期生のコミュニティがしっかりと育まれています。

執筆者

取材ライター

久保田 かおる

インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。

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