【イベントレポート】4期目が始動!品川区がスタートアップや起業家のスケールを支援「五反田バレーアクセラレーションプログラム2023 Kick-Offイベント」

イベントレポート 2023.11.1

【イベントレポート】4期目が始動!品川区がスタートアップや起業家のスケールを支援「五反田バレーアクセラレーションプログラム2023 Kick-Offイベント」

開催日

2023年09月15日

会場

大崎ブライトコアホール

参加費

詳細

「五反田バレーアクセラレーションプログラム」は、品川区がスタートアップの集積地としての「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を図るために実施している、スタートアップや起業家の事業成長支援プログラム。
2020年度から開催しているプログラムは4期目となり、これまで50社以上の起業家の成長をサポートしてきました。

今年度も株式会社ゼロワンブースターとの連携で研修・メンタリングが行われます(同社による第3期の振り返りや第4期の工夫点はこちらの記事 をご覧ください)。

今回は、2023年9月15日に開催された、同プログラムのKick-Offイベントの様子を紹介します。

20の多様な起業家たちがプログラムに採択

本プログラムでは、IT分野の製品・サービスを提供するシード・アーリーステージのEXITを目指すスタートアップや起業家を対象として、2024年3月までの約6ヵ月間、研修やメンタリングなどを行います。

今年度は特に、IPO、M&Aを目指すことを意識したプログラムとなっており、起業に向けたマインドセットや、経験者が語る上場ストーリー&CFOの在り方、急成長企業における人・組織づくり、投資ラウンドごとの資金調達のポイント、1Dayピッチ講座、先輩スタートアップ起業家との交流会などが行われます。

書類・面接審査を経て選ばれた、今回の受講者は20事業者。当日、Kick-Off会場の大崎ブライトコアホールではまず、事務局のキャンパスクリエイトより支援内容が紹介されました。

ゼロワンブースターのオリエンテーションでは、2月まで毎月ある全6回の研修の際にグループメンタリングを行い、同じフェーズの起業家同士で課題を共有・フィードバックしていけるなど、コミュニティ形成を重視した本プログラムの特徴が改めて説明されました。

また、初回の研修日を目処に、個別に受講者と面談をし、現在の課題やメンタリングの希望、このプログラム参加でめざすゴールについて確認するなど、目的意識を持って本プログラムを有意義に活用できるような環境づくりも紹介されました。

続いて、品川区より支援メニューとして、スタートアップにも活用しやすい助成金(事業PR・販売促進支援助成、新製品・新技術開発助成、ソフトウェア開発促進助成)や融資あっ旋制度のほか、法人設立時の登録免許税の減免などのメリットもある特定創業支援事業について紹介。

そして、連携パートナー企業・団体からの特典紹介があり、今後、参加者が受けられる、品川産業支援交流施設SHIPのオープンラウンジ利用や西大井創業支援センターのコワーキングスペース利用、武蔵小山創業支援センターの交流サロン利用をはじめ、さまざまなサポート、実証実験支援などについて説明。

その1つであり、約100社の会員企業から成る一般社団法人五反田バレーからも、スタートアップと地元の大手企業、地域社会などをつなぎ、ビジネスの成長機会を提供するといった活動内容が紹介されました。

その後は、品川区 森澤区長による主催者挨拶に次いで、受講者たちがそれぞれ壇上に出て、約3分ずつ事業紹介を行いました。

その事業内容の多くに見られたのがAIや生成AIのテクノロジーで、人材マネジメントやタスク管理、組織活性化に役立てたり、カスタマイズされた学習コンテンツの自動生成、個人情報を損なわない姿勢認識による介護予防など、従来サービスにおける課題をクリアさせて新市場を目指すものなどがありました。また、産前から夫の育児参加・貢献を促す出産準備アプリや、ADHDなどの療育向け組み立て玩具、障がい者雇用のための業務設計・運用コンサルなど、多様な社会課題に取り組むアイデアが満載。

しかも、すでにサービス化やプロトタイピングまでできている受講者がほとんどで、本プログラムでターゲットユーザーの明確化やビジネスモデルの磨き込み、UXにおける課題の抽出・改善、連携パートナー企業との実証実験を目指したいなど、目的意識が明確なのも印象的でした。また、プロダクトのリリースやチームの増員、資金調達などのロードアップがある程度できている受講者も多く、その実現やさらなるブラッシュアップが期待されます。

その後は、受講者間や連携パートナー企業との交流タイムが約1時間ほど持たれ、名刺交換だけでなく、事業紹介のスピーチでは語りつくせなかった思いを熱く伝えたり、互いの興味や質問に応える姿が多数見られ、活発なやり取りが続いていました。

※五反田バレーアクセラレーションプログラム2023の連携パートナー企業は下記の通りです。

・アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

・セガサミーホールディングス株式会社

・株式会社学研ホールディングス

・株式会社ローソン

・株式会社三井住友銀行

・株式会社三菱UFJ銀行

・三井住友信託銀行株式会社

・寺田倉庫株式会社

・東急株式会社

・株式会社 PR TIMES

・パーク24株式会社

・品川区立品川産業支援交流施設SHIP

・品川区立西大井創業支援センター

・品川区立武蔵小山創業支援センター

・一般社団法人五反田バレー

執筆者

取材ライター

久保田 かおる

インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。

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