ココナラ南会長、pathee寺田社長が五反田バレー先輩起業家として登壇!実体験に基づいた、事業展開や資金調達のウラ話、組織論を披露 ~五反田バレーアクセラレーションプログラム~

イベントレポート 2021.5.6

ココナラ南会長、pathee寺田社長が五反田バレー先輩起業家として登壇!実体験に基づいた、事業展開や資金調達のウラ話、組織論を披露 ~五反田バレーアクセラレーションプログラム~

開催日

2021年1月20日

会場

大崎ブライトコアホール

参加費

詳細

“スタートアップの急成長に向けて”と銘打たれた「五反田バレーアクセラレーションプログラム」。品川区が一般社団法人五反田バレー、Creww株式会社と共同で実施しているプログラムで、急成長を目指す起業間もないITスタートアップ企業や起業予定者を対象に、2020年9月からの約7ヵ月間で、スタートアップのスケールに必要な知識・ノウハウを習得する研修や、ビジネスプランの強化に向けた個別メンタリングなどを行ってきました。今回は、その総仕上げともいえるDemo Dayを前に、2021年1月20日に大崎ブライトコアホールで開催された「先輩スタートアップとの交流会」の様子を紹介します。

 

Patheeの寺田社長、ココナラの南会長が、創業期ならではのアドバイスを

このプログラムの受講者は10代から60代までと幅広い、シード期からアーリーステージにある21社の創業者たち。バーチャル旅体験からAI教師データ作成プラットフォーム、夜道の防犯サービス、Web上の誹謗中傷解析サービス、相続税申告支援など、多様なITビジネスアイデアで起業しています。これまでのプログラムでは、ビジネスモデルの再認識や、スタートアップとして把握しておくべき法務・コンプライアンス、資金調達、マーケティング・広報活動、事業会社との協業方法などを、リアルな事例の共有やワークショップも交えて、実践的に学んできました。また、SHIP(品川産業支援交流施設)をはじめとする連携パートナー企業・団体から提供された、各種インキュベーション施設やITリソースなども活用しながら、それぞれの事業を進めています。

そのうえで、今回の「先輩スタートアップとの交流会」は、実際に品川区で事業の成長期を過ごし、ビジネスを軌道に乗せている先輩創業者から、苦労話やアドバイスをもらえるというもの。登壇したのは、小売店舗のデジタルマーケティングを支援する株式会社Patheeの代表取締役 寺田真介氏と、知識・スキル・経験を可視化して「ECのように売買できる」マッチングプラットフォーム 株式会社ココナラの代表取締役会長 南章行氏。

両社とも品川区との関わりが深く、株式会社Pathee(当時、株式会社tritrue)は2012年1月に品川区・天王洲アイルにて創業。その後、区外オフィスを経て、2017年3月に品川区・五反田へ移転し、2019年2月には一般社団法人五反田バレーに加盟。また、現在(社)五反田バレーの代表理事を務める中村岳人氏は、同社のSales&Marketingグループ リーダーです。

一方、株式会社ココナラ(当時、株式会社ウェルセルフ)は2012年1月に渋谷区で創業。2017年1月に事業拡大に伴い、品川区・五反田にオフィスを移転。ITスタートアップ企業の新たな集積地としての「五反田バレー」ムーブメントを生み、2018年7月の一般社団法人五反田バレー設立から、理事企業として参画。2020年8月に区外へ移転後も、五反田バレー卒業生として関わり続けています。

会場の受講生を前に、まずPatheeの寺田氏が登壇。同社が「課題をHackする」というミッションのもと、どのように事業アイデアを形にしてきたか。そして、飲食店やショップ、トイレ、ATMなどを検索できる地図アプリ『Pathee』が、2016年にアップルが選ぶアプリベスト10入りしたことを紹介。また、コロナ禍により新しい生活様式が定着する中で、約8割の消費者が行きたい店舗を探す際に、事前にスマートフォンで検索するようになっている状況をふまえ、2020年1月に提供開始した小売チェーン向けデジタル販促ツール『STORECAST』による今後のビジネス展望などが語られました。興味深かったのは、初期の資金調達における苦労話で、受講者の関心を集めていました。

話に熱の入る、Patheeの寺田社長

資金調達に関連して、質問が飛ぶ

質疑応答では、思わず先輩として笑みもこぼれる

続いて、ココナラの南氏は、オンラインで会場とつないでの登壇。同社が創業時にどのような課題認識をしてビジョンとミッションを掲げ、知識・スキル・経験を商品化して「ECのように売買できる」マッチングプラットフォームという事業を興すに至ったかが、まず語られました。そして創業期から30人、50人、100人と社員数が増えていくなかでの課題が述べられると、話は南氏独自の組織理論へ。バリュードリブン/ミッションドリブンとB向け事業/C向け事業をマトリクスに置いて類型化した上で、それぞれに該当する企業名も交えながら、「自分のモチベーションの源泉がバリューとミッションのどちらにあるのかを今一度確認して、ぜひ組織づくりに役立ててほしい」とのアドバイスで締めくくられました。

また、会場でPatheeの寺田氏よりSHINAGAWAISMの読者にアドバイスをいただきました。「今日、このように若い創業者のみなさんを前にして、自分も創業当時はいろいろな先輩起業家に話を伺いに行ったことを懐かしく思い出しました。ただ、経営というのは十人十色で、これが正解というものはありません。そのためにも、より多くの話に触れ、いろいろな点からヒントを得て、自分なりのスタイルを作っていってもらいたいですね」

ココナラの南会長は、Zoomでの参加

熱心にメモを取る受講者も

Zoom聴講の会場のようす

執筆者

取材ライター

久保田 かおる

インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。

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