【イベントレポート】VC・金融機関へのピッチとその場で資金調達の相談ができる!「五反田バレーアクセラレーションプログラム2023 資金調達相談会」
開催日
2024年01月15日
会場
品川産業支援交流施設SHIP
参加費
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詳細
スタートアップの集積地としての「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を図って品川区が実施している、スタートアップや起業家の事業成長支援プログラム「五反田バレーアクセラレーションプログラム」。2024年3月までの約6ヵ月間進行中の第4期は、19のシード・アーリーステージの事業者が参加しています。
研修内容は、起業に向けたマインドセットやIPO経験者に聞く上場ストーリー、急成長過程の組織づくり、資金調達のポイント、ピッチの添削講座、先輩起業家との交流会といったもの。
さらに、関連イベントとして、VC・金融機関協力による資金調達に向けた壁打ちイベント「ピッチ&資金調達相談会」が企画されました。
2024年1月15日に品川産業支援交流施設SHIPのオープンラウンジにて開催された、その様子を紹介します。
VC・金融機関7社へのピッチ&個別の資金調達相談で具体的なアドバイスが得られる
「五反田バレーアクセラレーションプログラム」では、事業成長のために大きな選択肢となる「資金調達」について、プログラム内でもVC目線から起業家が準備すべきポイントをレクチャーし、そのなかで、投資家に興味をもってもらうために事業を説明・アピールする「ピッチ」も疑似体験するなど、実践的に学ぶ機会を設けています。
今回の自由参加イベントでは、実際にVCや金融機関の前でピッチを行い、自社の事業プランがどのような評価・指摘を受けるのかを体験。
その後、参加者が希望するVC・金融機関に、資金調達に関する個別相談ができる会が設けられました。
協力いただいたVC・金融機関は、㈱フォースタートアップス、㈱三菱UFJ銀行、SBIインベストメント㈱、㈱ゼロワンブースター キャピタル、㈱三井住友銀行、日本政策金融公庫、Spiral Calital㈱の7社/団体。
それぞれ、投資担当者や地域担当者が簡単に会社/団体紹介を行った後、最前列に並んで参加者のピッチを聞き、次いで約10分の質疑応答が行われます(三井住友銀行は、相談会より参加)。
そして、参加者5人が順番にピッチを行っていきます。1人につきピッチ3分・質疑応答10分で事業概要、チームの紹介、市場イメージや今後の展望などが語られました。
今回参加の受講者の事業アイデアは、
・人とAIの協働を加速するタスク管理ツール
・コンテンツ市場でファンのロイヤル化や売上向上を目指すWeb3ソリューション
・高齢者の転倒検知・自立支援向けのプライバシー保護型センサー
・アンケート&広告機能のあるママ専用のポイ活(ポイント活動)アプリ
・赤ちゃんのための予防医療につながる妊娠前ヘルスケアサービス など
といったものでした。
質疑応答では、1件のピッチに対し4~5社のVC・金融機関から手が挙がり、下記のようなポイントが質問・指摘されました。
・既存のサービスとの違い、差別化ポイントは何か
・サービスの具体的な活用シーンはどういうものが想定できるか
・GAFAMなどが本気で類似するサービスに参入した場合に、勝ち筋はあるか
・起業家として目指す山、世界観はどういうものか
・サービスが導入されるシーンや市場のイメージはどう考えているか
・周辺に課題が散見されるが、このサービスで解決される最も重要な課題は何か
・サービスの需要に対して、供給側のサービス提供人材は足りるのか
その後、参加者ごとに希望したVC・金融機関との個別相談会が、10分ずつ行われました。そこでは事業計画書などを元に、事業可能性をさらに深堀りしたり、具体的な資金面の相談や個別のアドバイスが行き交っていました。
参加者には、いきなりVC・金融機関の門を叩くよりも敷居が低く、ピッチで状況を知ってもらったうえで資金調達について相談ができる貴重な機会となったようでした。
執筆者
取材ライター
久保田 かおる
インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。