【イベントレポート】約6ヵ月の成果発表として、パートナー企業らの前で事業プレゼンを実施「五反田バレーアクセラレーションプログラムDemoDay」

イベントレポート 2025.5.15

【イベントレポート】約6ヵ月の成果発表として、パートナー企業らの前で事業プレゼンを実施「五反田バレーアクセラレーションプログラムDemoDay」

開催日

2025年03月14日

会場

五反田産業文化施設

CITY HALL & GALLERY GOTANDA

参加費

詳細

品川区が、スタートアップの集積地としての「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を目指して行った「五反田バレーアクセラレーションプログラム2024」。株式会社ゼロワンブースターのプロデュースで、2024年9月のKick-Offイベントから2025年2月までに全6回の研修とピッチフィードバックを実施し、資金調達や大手企業との連携に向けたサイドイベントも随時開催してきました。今回は、2025年3月14日に五反田産業文化施設 CITY HALL & GALLERY GOTANDAで開催された、集大成となるDemo Dayの様子を紹介します。

ここで出会った受講者仲間やメンター、大手企業、金融機関の助けを力に

2020年度にスタートした「五反田バレーアクセラレーションプログラム」。第5期となる今年度はスタートアップ20社(法人設立前も含む)が参加して、約6ヵ月間のプログラムでビジネスプランやプロダクトを磨き上げ。毎月の研修ごとのピッチフィードバックや交流会で受講者同士のネットワーキングも活発になされ、資金調達やピッチ技術、先輩スタートアップとの交流会などのプログラムを実施。受講者の個別ニーズに応じて専門分野のメンターによるメンタリングも提供されました。

その総仕上げとなるDemo Dayでは、パートナー企業およびスタートアップとの連携に関心のある大手企業・金融機関も多数参加して、1社3分で事業プレゼンテーションのピッチが行われました。また、スタートアップが1社発表するごとに、パートナー企業1社から意見や感想が述べられ、今後につながる期待が感じられていました。

前半は9社がピッチを実施。「ブロックチェーン×暗号技術×SaaSオンライン真贋証明による偽造品対策ツール」「女性アスリート向けコンディション管理サービス」「海外推し活グッズ共同購入プラットフォーム」「シニア向け住宅でコース料理が楽しめるケータリングサービス」「AIエージェント×BPaaSでバックオフィス業務を効率化」などが発表されました。

それらに対し、パートナー企業やVCからは「さらにマネタイズモデルを絞り込んで、具体的なネクストステップにつなげてほしい」「Kick-Offの交流会で話したのが強く印象に残っている。進捗を感じたので、今後も情報交換させてほしい」「当社顧客へのユーザーヒアリングをしてもらったのも含め、このプログラムで新たに課題を見つけてピボットできたようで良かった」「このプラットフォームは他の用途でも使えるように思えるので、今後も話を伺っていきたい」「コア技術を使ってさまざまなマーケットにアプローチできており、さらなる広がりを期待している」「ユーザーのモチベーション維持は当社事業にも共通する課題。今後も互いに情報をシェアしていきたい」などと、今後も引き続き支援や応援していきたいといったコメントが多数ありました。


この後休憩を挟み、後半の冒頭で品川区の森澤恭子区長からの挨拶がありました。そこで、品川区では2024年度よりスタートアップ・エコシステムの構築を推進しており、地域一体となってスタートアップを応援する街を実現していきたい。今年度のアクセラレーションプログラムは本日でいったん終了するが、区としてはさまざまなチャレンジを引き続き積極的に応援し、各社のビジネスがさらに成長して社会課題、行政課題の解決にもつながっていくことを期待しているという話がありました。

そして後半は8社のピッチが行われました。その内容は「公共営業を効率化する入札/落札情報検索サービス」「個人や状況に最適な動きで健康長寿を目指すプレシジョンムーブメント」「新規事業担当者向けAI技術検証サービス」「オンライン研修とスキル可視化で挑む医師偏在の解消」「24時間働くマーケティングAIエージェントで無人の集客対策へ」「教育機関向け/金融機関向け 体験型金融経済教育」といったもの。これらに対しても前半のように、パートナー企業や金融機関から今後につながるコメントが寄せられました。


プログラムの締めくくりは、この6ヵ月伴走してきたゼロワンブースター 矢野口聡氏の講評。「今年度のプログラムでは例年よりピッチや発表の機会を増やすとともに、多様な方々からフィードバックを得られるよう工夫した。厳しい意見もあり、悔しい思いをした人もいるかもしれないが、実際に事業を進めていくなかでは厳しい反応や無視もある。ぜひ今後もフィードバックを多く得られる環境に身を置いて、それを取り入れ、力にしていってほしい」といった話がありました。

その後はホワイエに移動し、最後の交流会がもたれました。受講者と事業会社・金融機関などの間で名刺交換や意見交換がなされるとともに、受講者や運営スタッフ間にもねぎらいの言葉などが飛び交っていました。プログラムは一旦終了となりますが、引き続きエコシステムのなかで交流し、助け合う未来が見えるようでした。

執筆者

取材ライター

久保田 かおる

インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。

TOP