【イベントレポート】5期目が始動!品川区がスタートアップ/起業家のスケールを支援「五反田バレーアクセラレーションプログラム2024 Kick-Offイベント」

イベントレポート 2024.10.8

【イベントレポート】5期目が始動!品川区がスタートアップ/起業家のスケールを支援「五反田バレーアクセラレーションプログラム2024 Kick-Offイベント」

開催日

2024年09月13日

会場

五反田産業文化施設 CITY HALL & GALLERY GOTANDA

参加費

詳細

「五反田バレーアクセラレーションプログラム」は、品川区がスタートアップの集積地としての「五反田バレー」の認知度アップや地域活力の向上、区内産業全体の活性化を図るために実施している、スタートアップや起業家の事業成長支援プログラムです。

2020年度のプログラム開始から計70社以上が採択され、ここで培ったノウハウやネットワークを生かして事業拡大や資金調達を意欲的に進めています。うち10社の累計調達額は約32億円に達しました。

第5期となる今年度も、株式会社ゼロワンブースターとの連携で研修・メンタリングが行われます(同社による、これまでのプログラムの振り返りや工夫点はこちらの記事をご覧ください)。

今回は、2024年9月13日に開催された、本プログラムのKick-Offイベントの様子を紹介します。

 

採択された20の多様な起業家たちが、パートナー企業の前でピッチを披露

本プログラムでは、事業においてITを活用するシード・アーリーステージのEXITを目指す事業者や個人事業主を対象として、2025年3月までの約6ヵ月間、研修を行います。

また今年度は、IPOやM&Aを目指すことを意識したプログラムとなっており、起業に向けたマインドセットや、リソースの限られるスタートアップならではの広報戦略などに加え、11月に事業プレゼンテーションの中間発表会を行ったり、投資ラウンドごとの資金調達のポイント、エンジェル投資家によるピッチの添削講座などの実践的な学びの機会が設けられています。

さらに、先輩スタートアップとの交流会や五反田バレー関係者・プログラムOBとのネットワーキング会、パートナー企業・団体との特典相談会、VCとの事業計画壁打ち会など、具体的な成果を目指せるような環境も設けられています。

当日、Kick-Off会場の区立五反田産業文化施設 CITY HALL & GALLERY GOTANDAには、書類・面接審査を経て受講者に選ばれた20事業者や、連携パートナー企業・団体の担当者などが集まりました。受講者はグレー、パートナー企業・団体や運営スタッフは濃紺の、プログラムオリジナルTシャツを着用しての参加です。

品川区 森澤恭子区長の開催あいさつに次いで、事務局のキャンパスクリエイトより支援内容を紹介。今後のプログラム運営ではSlackで連絡を行い、パートナー企業・団体とのコミュニケーション用やプログラムのOB起業家との交流用チャンネルも設けることなどが案内されました。

ゼロワンブースターからのオリエンテーションでは、全6回の研修の際にピッチフィードバック(希望者がピッチを行って他の受講者から質問、意見、アイデアなどを聞ける)を行い、近しいフェーズの起業家同士で事業課題を共有していけるなど、コミュニティ形成を重視した本プログラムの特徴が説明されました。

続いて、品川区より支援メニューとしてスタートアップにも活用しやすい、区内での事業歴が1年未満でも利用できる助成金(新製品・新技術開発助成、ソフトウェア開発促進助成)や融資あっ旋制度のほか、法人設立時の登録免許税の減免などのメリットもある特定創業支援等事業について紹介されました。

そして、連携パートナー企業・団体からの特典紹介があり、品川産業支援交流施設SHIPのオープンラウンジ利用や西大井創業支援センターのコワーキングスペース利用、武蔵小山創業支援センターの交流サロン利用をはじめ、さまざまなサポート、実証実験支援などについて説明。

その1つであり、130社以上の会員企業から成る(一社)五反田バレーからも、スタートアップと地元の大手企業、地域社会などをつなぎ、ビジネスの成長機会を提供するといった活動内容が紹介されました。

次に、受講者である20のスタートアップ・起業家が、約3分ずつ自己/事業紹介のピッチを行いました。

その内容はバラエティに富み、地域医療に従事する医師へのオンライン研修サービス、ブロックチェーンによる来歴管理特化型セキュリティデータベース、女子スポーツチーム向け体調管理サービス、事業会社×学術研究者のマッチングプラットフォーム、生成AIリスキリング研修事業、公共入札を効率化する情報収集ツール、課題を持つ子ども・保護者・事業所の総合支援ツール、楽しく実践的な金融経済教育事業など、多様な社会課題に向き合うものが多く見られました。

また、サービス化やプロトタイピングのフェーズにある受講者も多く、「メンターやパートナー企業からのフィードバックを通じて事業を発展させたい、」「事業計画やプロダクトを洗練させつつ資金調達の機会を得たい」「パートナー企業とも協力して世界に影響を与えるような事業にしていきたい」「同じ志を持つ受講者間で刺激し合うことで全員の成功を目指したい」などと意欲が示されていたのが印象的でした。

その後は、受講者間や連携パートナー企業との交流タイムが約1時間持たれ、名刺交換だけでなく、ピッチをふまえたアピールや質問、本プログラムへの期待などが活発に交わされていました。

※五反田バレーアクセラレーションプログラム2024の連携パートナー企業は下記の通りです。
・アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
・セガサミーホールディングス株式会社
・株式会社学研ホールディングス
・株式会社ローソン
・株式会社三井住友銀行
・株式会社三菱UFJ銀行
・三井住友信託銀行株式会社
・株式会社みずほ銀行
・寺田倉庫株式会社
・東急株式会社
・株式会社 PR TIMES
・パーク24株式会社
・株式会社JTB
・品川区立品川産業支援交流施設SHIP
・品川区立西大井創業支援センター
・品川区立武蔵小山創業支援センター
・一般社団法人五反田バレー

執筆者

取材ライター

久保田 かおる

インタビューはリラックスムードで楽しく。原稿では、難しいことも分かりやすく伝えるのがモットーです。

TOP